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決勝レースレポート
第9戦:富士スピードウェイ(4.526km)
GT300
CAR No. 62
順位
タイム
ドライバー
QUALIFY#1
8
1'42.498
柴原眞介
SUPERLAP
4
1'42.643
柴原眞介
FINAL
4
1:48'30.715
61LAP
 
決勝 2006.11.4(日) 晴れ晴れ コースコース:ドライ|61 Laps (300km)
最終決戦

3月に鈴鹿で開幕戦が行われ、その後約八ヶ月にわたり繰り広げられたSUPER GT 2007シリーズの激闘も、いよいよこの富士スピードウェイで終止符が打たれる。♯62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(以下♯62)にとって、決して順風満帆ではなかった2007年だったが、この最終戦では、チャンピオンの可能性をもつ4台のひとつと して、地元富士で堂々と主役を張ることになった。最終戦のグリッドはポールからライバル車4台が並び、♯62は4番手。ファンにとっては願ってもない展開 なのかも知れないが、これは♯62にとっては厳しい条件である。最低3位以上のフィニッシュに加え、3番グリッドの♯2プリヴェKENZOアセット紫電に 10ポイント差、ポールの♯101TOY STORY apr MR-Sに5ポイント差以上のリードを築かなければならない。実質の条件は、ほぼ優勝しなければならないに等しいのだ。

  1994年の全 日本GT選手権発足から数えて、通算100戦目を数えるメモリアルレースを祝うかのように、この日の富士スピードウェイは朝から晴天に包まれる。その記念 式典が華々しく行われた後、いよいよGT300クラスチャンピオン決定戦となる最終戦のレースはスタートした。

  最終決戦はクリーンにス タートが切られた。ポールの♯101が好スタート。2番グリッドの♯43 ARTAガライヤはペースが伸びず、3位以下にフタをする形になる。そして、7番グリッドからスタートした♯26 ユンケルパワータイサンポルシェがストレートスピードを武器に、1周で4位にまで浮上するという快進撃を見せる。
  ♯62のスタートドライバー は、最終戦も黒澤に託された。しかし黒澤は♯26にオープニングラップでオーバーテイクを許すと、3周目には♯88アクティオムルシエRG-1にもかわさ れ、早くも6位に後退。♯62はマシンバランス面でやや厳しい状況にあった。チャンピオン争いのライバル達から早くも遠のき、苦しい序盤を強いられる。
  一方、♯101はスタートから2位を徐々に引き離し余裕の展開に思えたが、4周目に2番手の♯43をかわした♯26に徐々に詰められ始め、13周目にはトップを明け渡す。♯26は完全にラップペースで一枚上手。レースはそこから♯26の独走状態となった。
  ♯62はその後も、なかなかペースを上げることが出来なかった。6位をなんとかキープする展開を続けていたが、16周目にはとうとう♯5クムホプロμマッハ号 320Rにもかわされ7位。まだレースは2/3以上残されていたが、逆転チャンピオンは遠のく一方であった。
  しかし、♯62はレース中盤から反撃に出る。狼煙を上げたのは、今回もやはりピットクルーであった。23周目の♯43を皮切りに、続々と各マシンがピット インに向かう。♯62のピットインは33周目であった。今季最後のピット作業を完璧にやり遂げ、ピットクルーは、最終ランナーの柴原を送り出す。柴原も、 それに応えるようにアウトラップを速いラップペースで駆け抜けた。そして♯43の前に出ることに成功し、さらにその後♯88がストップし戦列離脱。すべて のマシンがピットインを終えた43周目、♯62は4位に再び返り咲いたのだった。
  レースは終盤を迎え、トップはかわらず♯26の独走が続く。2 位には♯101が、♯2とのバトルの末浮上していた。3位の♯2との♯62の差は約20秒あったが、追い抜かなければチャンピオンはない。柴原は「追いつ いてプレッシャーをかける」ために、猛然とプッシュした。
しかし、ピットアウト直後は44秒台前半を刻み前の2台を上回るペースで走っていた柴原 だったが、その後GT500に抜かれるタイミングがほとんどコーナーに来てしまうという不運に見舞われる。そのためラップタイムは安定せずに、なかなか前 に詰め寄ることが出来ないでいた。残り10周になってもその差は縮まらない。そして、とうとう61周のチェッカーを迎え、♯62は4位のまま最終戦を終え ることとなった。

  この瞬間、♯62の2007年シリーズチャンピオンの夢は絶たれた。
最終戦の優勝は♯26。そして一年間の長 き激闘を制し、シリーズチャンピオンを獲得したのはこの日2位に入った♯101であった。♯101は前半戦で大きな波に乗り、一度は失ったものの最終戦で 再びその波を取り戻した。後半戦の勢いでは勝っていた♯62だったが、それだけではかなわなかった。

だが、♯62の最終戦のみを見れば 65kgのハンデを積んだ上で予選4 位、決勝4位という結果は間違いなくベストな結果であり、強いチームの戦い方そのものである。後半戦の強さは偶然ではなかったのだ。そして来季のスタート は、強いこの状態から始まる。チームにとって来季は、チャンピオンが“夢”ではなく、現実的に見えていることだろう。

監督:本島 伸次
「ポイントランキング上位のマシンが上にいるという予選結果になりましたが、いつも通りの上を目指すレースをしようと思いました。しかし、結果的にミスもなかったし、力を精一杯振り絞ったのに届きませんでした。車をもっと速くしなければならないということですね。一年を振り返ると、前半戦で波に乗れなかったことがチャンピオンになれなかった原因です。最後まで前半戦を引きずってしまいました。平均的に力を発揮できるチームでないと、チャンピオンにはなれないのです。しかし、皆さんの応援のおかげで最終戦まで残れたことは救いでした。一年間、御声援ありがとうございました。」
ドライバー:柴原眞介
「チャンピオンは一日でなれるわけではなく、一年間戦った結果としてのこと。前半戦だけではなく、その前のオフの時点から始まって、どう波に乗せていくかが勝負です。それがうまく行かずに、シーズン初めのあたりでポイントを獲ることができなかったことが敗因です。後半戦の強さがあるだけに、非常に悔やまれます。来年はその課題を克服して、再びチャンピオンを目指したいと思います。」
ドライバー:黒澤 治樹
「まわりのことはあまり考えず、出来ることをベストでやるということだけを意識し、それに徹しました。だから結果についてはしょうがなかったと思います。今日のポテンシャルから考えると、決して悪くはない順位。メカニックと柴原さんが頑張ったから、4位をキープすることが出来たと思います。このチームで2年目のシーズンを終えたわけですが、チームは本当に強くなったと思います。チームから学んだものも多かったですね。こんなにミスがなく優秀な技術者集団は、他のどんなトップチームにもないと思います。来年もこのチームで戦って、チャンピオンを獲りたいと思います。」
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