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決勝レースレポート
第2戦:岡山国際サーキット(3.703km)
GT300
CAR No. 62
順位
タイム
ドライバー
QUALIFY#1
2
1'30.553
黒澤治樹
SUPERLAP
3
1'30.769
黒澤治樹
FINAL
8

76LAP
 
決勝 2007.4.7(日) 晴れ晴れ コースコース:ドライ|76 Laps (300km)
怒濤の15台抜き

朝のうちは前日の予選終了後に降り出した雨がまだ路面に残り、上空には厚い雲が立ちこめていたが、時間が経つにつれ雲の間から時折太陽が顔を出すまで回復した、この日の岡山国際サーキット。3番グリッドから臨む♯62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(以下♯62)は、午前のフリー走行で2位♯43ARTAガライヤにコンマ3秒差をつけリザルトのトップに名を刻み、まさに万全の状態でレース開始の時を待っていた。

  予定通り午後2時フォーメーションラップが開始された。シグナルが青に変わると上位陣はきれいにローリングスタートを決め、♯62も3位をキープしたまま1コーナーへ入った。序盤からポールポジションの♯2プリヴェKENZOアセット紫電と2番手の♯101 TOYSTORY apr MR-Sがテール・トゥ・ノーズとなり、3位以下を序々に引き離しはじめる。
  3位の♯62はスタート直後から左フロントにバイブレーションが発生し、思うようにペースを上げることが出来ない。この為チームは、ピットイン後柴原に追い上げを任せるという作戦に切り替え、黒澤は順位キープに徹する。背後に4位を走行する♯43ARATAガライヤが何度も執拗にせまるも、オーバーテイクを決して許さなかった。
10周が経過しトップ2台は相変わらずの接戦。♯62は2台に約3秒の遅れを取り、背後には♯43と♯13エンドレス洗剤革命Zがピタリとつける。

  ところが、15周目にアクシデントが♯62を襲う。ダンゴ状態の3台にGT500クラスの数台が絡んできたのだ。後ろから狙っていた♯43、♯13らにとってはオーバーテイクの大きなチャンスとなる。そして3台と、スピードに勝る500の数台が一気に1コーナーになだれ込む。2カテゴリーが混走するGTのレースで最も危険な場面である。
集団の先頭を走る♯62のインに入ってくる500のマシンを利用し、♯43がインにねじこむ。閉めたいところだが、これだけのダンゴ状態のときに無理をするのは禁物。黒澤は冷静に譲った。その瞬間、背後から♯13に追突され、コースの外に押し出されてしまう♯62。すぐに復帰を果たしたものの順位を大きく下げてしまい、またそのダメージにより、ピットインを余儀無くされることとなった。
もはや表彰台どころか、ポイント獲得の可能性すら失った♯62。しかし、チームは諦めず、懸命に修復作業行い、またそのピットインを利用しタイヤ交換も行った。
  再びコースにもどった時には順位は23位まで下がってしまっていたが、タイヤ交換後はバイブレーションは消え、下位を走るマシンに一周2秒以上の速いペースでプッシュすることが可能となり、コース上で次から次へとオーバーテイクをくり返し、15周の間に5台を抜き去る。
そして全車中もっとも遅い52周目までルーティンピットインを引っ張り、ピットクルーは完璧なピットワークで送り出した。代わった柴原がコースに復帰したとき、♯62の順位は14位まで上がっていた。
  さらに柴原も、予定より短い周回をドライブすることになったため、タイヤライフを気にすることなく1周目から猛然とプッシュ。コースインしたときには数秒の差があった13位の♯43があっという間に、目の前に迫る。そしてペースを落していた♯43をなんなく抜きさると、次のターゲットにせまる。そこでは3台によるバトルが行われていた。なんとかポイント圏内まで上がろうとプッシュを続けていた柴原だったが、ここは一旦冷静に様子を見た。「アクシデントを重ねてしまえば、この位置までもどしてくれたチームの努力を無駄にしてしまう。」これが功を奏し、その後、前を走行する3台はそれぞれのバトルで接触、後ろから様子を伺い、そのアクシデントを利用し、わずか1〜2周の間に3台ともオーバーテイクすることに♯62は成功。残り2周のところでポイント圏内の10位まで復帰を果たしたのだ。
  そして、ファイナルラップを迎える。9位まで差があったことで、ポイント圏内というひとつの目標を果たしチェッカーを受けようと考えていた♯62。最終コーナー、♯62の目の前には接触しコースオフする2台の姿があった。やはりバトルにより両者自滅となったようだ。
♯62は8位でチェッカーを受け、結果的に24位から実に15台抜きという離れ業を演じてみせたのだ。
  トップ争いは、前半をリードした♯2に対し先にピットインした♯101が、♯2のアウトラップを狙いすまし鮮やかにオーバーテイク。その後トップを守り今季初優勝を飾った。

  ♯62のレース後のピット内、スタッフはみな残念ではあるが満足げな顔を浮かべていた。3番グリッドから8位フィニッシュしたチームの光景とはとても思えなかった。それは、表彰台をアクシデントで失ったことよりも、その後チームが発揮した力にもっと大きな可能性を感じたからなのだろう。

監督:本島伸次
「表彰台を狙える状況だったのですが、後ろから当てられるというアクシデントがあり、順位を落してしまいました。序盤のペースが伸びず、後ろとダンゴ状態になってしまったことも残念でしたね。しかし、そこからチーム一丸となって8位まで戻したことは、本当によくやったと思います。次戦の富士では去年も勝っていますし、期待して下さい!」
ドライバー:柴原眞介
「“たられば”なんですけど、トップ2台のペースは後半あまり良くなかったので、アクシデントがなければ勝てたかもしれませんね。接触は残念ですが、レースなのでしょうがないと思います。あの状況からの自分の仕事には満足しています。コースアウトした上に余計に一回ピットインしながら、ポイントを獲得できたのは、チームみんなが完璧な仕事をしたからだと思います。チームの強さを感じましたね。シーズンは長いんだし、まだまだ行けますよ!」
ドライバー:黒澤治樹
「今日の敗因は接触があったことが全てです。インをさされたのは仕方がないと思いますが、後ろからはどうしようもありません。ドライバーは皆、もう少し冷静にレ−スをすべきだと思います。序盤から左フロントにバイブレーションが発生しペースを上げられなかったんですが、何とか順位はキープできていたし、接触後も順位をあそこまで上げられ、自分の仕事は100パーセントできたかなと思っています。残念ながら結果を出すことはできませんでしたが、悔いのない走りは出来たと思います。」
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