第7戦 オートポリス:4.674km
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13位 |
9位 |
11位 |
16位 |
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2'05.885 |
2'03.917 |
2'03.917 |
1'52.386
( 58LAPS) |
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植松 |
八木 |
八木 |
八木 |
好感触の週末、しかし予選は雨に翻弄
スーパーGTの2005年シーズンは残すところ2戦となった。迎える第7戦の舞台は、国内大会で唯一本州以外の開催となる九州のオートポリス。♯62
WILLCOM ADVAN VEMAC 350R(以下、♯62)は、前戦のアクシデントにより大破した車を急ピッチで回復させ、ようやく参戦にこぎつけるという状況に加え、エースドライバーの柴原を欠くという布陣で臨む。チームは水曜日からオートポリスに前乗りし、短い時間にセッティングを煮詰め、VEMAC初走行となる柴原の代役八木宏之は、精力的に走行を重ねていた。そして、「ここ数日の努力の賜物」と澤田テクニカルディレクターが言うように、この週末、チームは予想をはるかに上回る感触を得ていた。
10月15日、公式予選の朝を迎える。この日のオートポリスは、曇り空。しかし前日降った雨の影響で路面は濡れたままだ。♯62、八木は初めてのVEMAC
350Rをすでに十分乗りこなし、また今回エースを務める植松も車の仕上がり状況に自信の笑みを浮かべる。だが、その上空には霧が立ち込め、一抹の不安が残る。
10時30分の公式予選1回目が始まる直前、計ったかのように雨は降り出した。一時は乾き始めていた路面だったが、どのチームも一斉にフルウエットセッションの準備に切り替える。♯62もまた先行きの見当がつかないまま、今回アタックを担当する植松を占有時間開始と同時にコースへ送り出した。
コース上、先の読めない状況に、ほとんどの車が開始早々にコースインする。♯19ウェッズスポーツセリカがまず2'04.353でターゲットタイムを出すと、♯13エンドレスZ、♯46Dream
Cube's Z、♯10MACH-GOフェラーリなどのランキング上位勢が次々とこれを更新していく。そして開始から12分を経過したころ♯43ARTA
ガライヤが2'01.035という2位を1秒近く引き離すタイムを記録、暫定トップに立つ。
♯62は開始から10分を経過した頃に、2'05.975でこの時6位にあたるタイムを出すものの、タイムは次々と塗り替えられ、スーパーラップ圏内から落ちた#62はタイムを縮める必要があった。しかし植松は強くなる雨と霧の餌食となり、タイムアップを果たせない。さらに予想外に曇るフロントウインドウに視界はさえぎられ、コースアウトを喫した植松はアタックを中止しピットへと向かわざるを得なくなった。
その後雨は強くなり、コース上にたまる水の量も増え、また霧の状況も悪化する一方となる。コースアウトをする車が増え始め、ここで一時セッションは中断。その後再開するも順位に変動はなかった。
続くGT500クラスの占有走行時間、雨の状況はさらに悪化する一方で、500が300のタイムを更新できないという状況にまで陥る。そして混走時間帯を迎えると、♯62は八木がまず基準タイムをクリアするために出走。その後すぐに植松にスイッチし再びタイムアタックに臨むが、更に状況は悪化。タイムアップを果たせないまま視界不良のためセッションは再び中断となり、そのまま終了。♯62はスーパーラップ進出を果たせなかった。
雨によるセッション中止が与えた影響は♯62だけに留まらず、基準タイムさえクリアしていない車も多く見られた。そしてこの後主催者は、午前の予選が途中、中止となったことで予選方式の変更を求めるチーム代表らとミーティングを行ない、特別措置を施すこととする。それは午後再び1時間のセッションを実施、午前のタイムと合算でグリッドを決定するということ。昨年までの予選方式と同じとなるこの措置にチーム側も合意し、スーパーラップは中止、#62に再びチャンスが訪れた。
その2回目がスタートする前にやや雨脚が弱ったためか、混走の開始とともに午前よりタイムを上げてくる車も少なくなかった。しかし、ものの数分もすると再び雨脚は強まり、霧も深くなる。♯62八木は開始直後のやや状況のいい時間帯に精力的にアタックを行なった。タイムも1周目2'05.556と、午前に植松が出したベストタイムをまず更新すると、次々とタイムを上げ、4周目には2'03.917とその時点で5位のタイムをたたき出す。ここが勝負と八木はその後も果敢に攻めるが、1コーナーでコースアウトを喫し、そのまま混走時間が終わる。
その後、またもや視界不良に陥り、赤旗が出される。回復を待ったが一向にその気配はなく結局これをもって公式予選はすべて終了、GT300クラスポールポジションは、午前中に2'01.035を出した♯43が獲得した。
逆境をかかえた状況であるからこそチームは今季一番のまとまりを見せ、それに打ち勝つべく調子を上げてきた。しかし天候に翻弄された♯62の明日のグリッドは11番手となる。だが、この天候とは裏腹なチームの面々の明るいその表情は、明日の決勝に大きな望みを感じさせずにはいられない。
速いVEMACの記憶
2005年スーパーGT第7戦、決勝の朝を迎えた九州のオートポリスは、昨日とはうって変わって快晴に包まれた。昨日の予選、11番手という表彰台には遠いグリッドに沈みながらも、クルマのポテンシャルを信じ、レースにかけるべくその明るさを決して失わなかった♯62
WILLCOM ADVAN VEMAC 350R(以下、♯62)。まずはドライコンディションという、目標に一歩近づくためのアイテムを得た。
そして朝のフリー走行で早速♯62は、そのポテンシャルを披露する。
まず植松が走行に入る。完全ドライとなった路面に、マシンは素晴らしい反応を見せる。4周を走行しベストタイムは1'51.571。その直後にブレーキトラブルが発生してしまい、ここで♯62は走行を中止するが、このタイムはこのセッション、クラス2位にあたるタイムとなった。トラブルの修復と八木が走行できなかったことでレースに多少の不安を残すが、「この速さをもってすればレースはいける」という期待が、植松、八木の表情にみなぎっていた。
午後を迎え、14時の決勝スタートを待つグリッド上。スタートドライバーを務める植松の表情は、この日の天候と同じく晴れやかな様子。午前のブレーキトラブルは完全修復している。唯一の心配は予想以上に上がった路面温度によるタイヤのタレ具合、だがそれは今日の目標である表彰台進出を阻むほどのものではないと思われた。そして八木も「ファステストラップを獲って見せる」と一言、笑顔で宣言した。
フォーメーションラップを終え、ローリングスタートに入る。これといった混乱もなく、オープニングラップへと突入。コース上は、ポールポジションの♯43ARTAガライヤが逃げるという予想通りの展開となった。
しかし♯62を含む中団グループは序盤、接近戦となる。これは昨日の予選の波乱で実力通りのグリッド順でなくなったことが影響している。♯62はまず、1コーナーで♯27direxiv
320Rに交わされるが、♯13エンドレスZを差し、順位を守る。しかし翌周にはその♯13の反撃を食らう。そして実力車による中団のバトルはヒートアップ、ラップペースで上回る♯62植松にあせりが生まれた。迎える3周目1コーナーで再び♯13を交わすためにスリップに入り、インをついた瞬間、車はバランスを失いリアが大きくスライド。♯13に接触してしまったのだ。
接触により破損したフロント部分の修復のため、予定外のピットインを余儀なくされた♯62がコースへ復帰したとき、すでにライバル達に2周という大きなハンデを負うこととなっていた。更に、この接触に対しドライブスルーペナルティが課せられ、早くもレースを失ったかと思われた。しかし、「応援してくれるファン達に、今日のVEMACは速いという記憶を残す為に走り続ける」植松の闘志は燃え上がり、1分53秒台という上位にも全くひけをとらないペースで走り続けた。
タイヤの状態が予想より良かったこともあり、植松は33周目に八木へスイッチするまでその速いペースを維持する。しかし2周遅れというハンデは並ではなく順位を上げることはかなわなかった。だが植松の闘志は八木に確実に乗り移った。
本来のエースドライバー柴原の代役をこの第7戦のみ務める八木は、このレースで完全燃焼することを誓っていた。その証としてファステストラップを獲得することを公言したのだ。フロントにハンデを抱える車となってしまったが、八木の走りはそれを全く感じさせない。すぐさま1'52.386というこの時点でのファステストを刻む。そして、残り25周一度もプッシュを緩めることなく攻める八木、それは同じ頃激しくトップを争っていた♯43
ARTA Garaiyaや♯30 RECLESS MR-Sらに匹敵する走りとなる。
アクシデントの3周目以降、最高のパフォーマンスを見せた♯62の2人のドライバーとVEMAC 350R。しかし大きく順位を上げることはかなわず、最終的に16位フィニッシュとなった。アクシデントの多さという課題は相変わらず残るものの、チーム、車、ドライバーは確実に進歩を遂げ、ファン達にこの第7戦「♯62は速かった」という記憶を刻みつけた。次なる戦いは2005年ファイナルとなる鈴鹿。一年間アクシデントに見舞われ続けながらも、戦い続け、前を向くことをやめなかった♯62に、幸運の女神は最後に微笑んでくれるのだろうか。
なおレースはポールスタートから終始独走する♯43 ARTA Garaiyaを粘り強く追いかけ、残り2周ついに捕らえることに成功した♯30
RECLESS MR-Sが制し、単独ランキングトップへと踊り出た。
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